1.代替ミニマム税(AMT)
米国独特の制度にこの代替ミニマム税があり、通常の法人税額をAMTが上回る場
合は、その超過額をAMTによる法人税納付額となります。AMTは、税制上の優遇項
目が無いものとした場合の所得として計算されます。優遇税制が一部の企業に偏ら
ないようにすることを目的としています。
2.ユニ・キャップ
ユニ・キャップとは、一定の棚卸資産等の評価ル−ルで、原価法・低価法のいずれ
も販管費等の一部を資産計上することを要求するものです。この制度により、会計上
の計上額よりも税務上の棚卸資産計上額の方が大きくなるようです。
3.ア−ニングス・ストリッピング・ル−ル
過少資本税制の実務規定で、外国関係会社に支払う一定の利子について、損金算
入を制限する制度です。但し、日本の制度と異なり、この制度では損金額が一定期間
繰延べされることにより、損金算入額が制限されます。また、負債対資本比率が1.5対1
以下である場合には、この適用はありません。
4.修正加速原価回収法(MACRS)
減価償却計算の一種で、資産を耐用年数により分類し、一定の資産については200
%定率法、150%定率法などが適用されるというものです。
5.キャピタル・ゲイン/ロス
日本の法人税では法人の所得の種類に関係なく所得計算されますが、米国では、
通常損益とキャピタルゲイン/ロスを区分し、キャピタル・ロスは通常利益と相殺する
ことができず、キャピタル・ゲインとしか相殺することができません。
6.関連者間取引に対する損金算入制限措置
米国では、様々な関連者間取引に関する規制があります。ここで、関連者とは、
持株比率50%超のグル−プのことをいいます。以下は、連結納税や移転価格税制
以外の措置です。
(1)関連者間の資産売買取引から生じた損失は、損金算入できません。
(2)関連者間取引で損益が生ずる場合、一方の関連者が当該取引から収益を計上
するまで、他方の関連者は費用を損金算入できません。
(3)外国の関連者に対して利息・賃借料・使用料など、米国源泉徴収税の対象となる
費用については、実際の支払時に損金算入します。但し、租税条約上の免税項目
は除きます。
7.移転価格税制
・米国の移転価格税制上、外国の株主に25%以上所有されている米国法人は、報告
義務法人とされ、関連会社との取引の報告義務、関連会社取引記録保管提出義務
などがあります。よって、この制度では外国の親会社が資料等を保管しているから、
米国の税務当局に提出できない、などの主張は不可能となります。
・一定の場合には、追徴税額の40%をペナルティとして課されますが、一定の文書化
により、ペナルティを回避することができます。
8.サブパ−トF所得
タックス・ヘイブン対策税制に相当する税制です。日本と異なり、特定の国・地域
を対象とするものではなく、販売所得、役務提供所得他の一定の関連者間取引を所
得の種類別に規定しています。但し、販売や役務提供が外国法人の設立地国内で
行われる場合、対象となる外国所得税率が米国の法人税率(最高税率)の90%を超え
る場合などでは、適用除外となります。また、関連所得が外国法人の総所得の5%
又は百万ドルのいずれか小さい額より少ない場合には、サブパ−トF所得は無いも
のとされます。
9.E&P(Earnings&Profits)
税務上の配当可能利益のことで、法人から株主への金銭等の分配は、E&Pの
範囲内であれば配当とされ、超える額は資本の払戻しとされます。E&Pの計算項
目は多々あるのですが、課税所得から損金不算入項目を控除し、非課税収入など
を加算することにより求められます。
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