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 移転価格税制/棚卸資産以外の独立企業間価格算定
■金銭の貸付けについての独立企業間価格
1.金銭の貸付けについては、独立価格比準法と同等の方法又は原価基準法と同

 等の方法を適用する場合があります。この場合、通貨、貸借時期、貸借期間、金

 利の設定方法、借手の信用力、担保の有無等の条件が国外関連取引と同様の

 状況にあることが要請されています。

2.しかし、実務上、特に金銭の貸付けを業としない場合には、このような情報を第

 三者から得ることは不可能に近いことから、下記により計算した利率を独立企業

 間価格として、当該利率の適否を検討することになります。

 (1)貸手が非関連者である銀行等から、通貨、貸借期間等が同様の状況の下で
   借り入れたとした場合に通常付されたであろう利率。

 (2)当該資金を、国外関連取引と通貨、時期、期間等が同様の状況の下で、国
   債等により運用するとした場合に得られたであろう利率。


■役務の提供についての独立企業間価格
1.役務の提供については、独立価格比準法と同等の方法又は原価基準法と同等

 の方法を適用する場合があります。この場合、役務提供と同種(原価基準法と同

 等の方法では、同種又は類似)であり、役務提供の時期、期間等の条件が国外関

 連取引と同様であることが要請されます。

2.原価基準法と同等の方法を適用する場合、特定の役務提供に関連する間接費

 用については、原価計算等により合理的な基準に基づいて配分されることになる

 でしょう。

3.例えば、製造設備輸入に伴う技術指導等、本来業務に付随した役務提供の場

 合には、総原価の額を独立企業間価格とし、利益を上乗せする必要がないことと

 なります。


■グル−プ内役務提供
1.企業グル−プ内の役務提供は国外関連取引とされることから、有償性のある取

 引、すなわち当該役務の提供が無ければ、対価を支払って非関連者から役務の

 提供を受け、または自ら当該役務を行う必要があるものについては、その取引価

 格が独立企業間価格に該当するか否かが検討されることになります。

2.グル−プ内役務提供のうち「有償性」のあるものの例示
 
 a. 企画又は調整  b.予算の作成又は管理  c.会計、税務又は法務 

 d.債務の管理又は回収  e.情報通信システムの運用、保守、管理 

 f.キャッシュフロ−又は支払能力の管理  g.資金の運用又は調達 

 h.利子率又は外国為替レ−トに係るリスク管理 

 i..製造、購買、物流又はマ−ケティングに係る支援  j.従業員の雇用又は教育

3.注意したいのは、実際に役務提供を行っていなくても、当該役務提供のための

 人員や設備等を利用可能な状態に維持している場合にも、かかる維持行為自体

 が役務の提供に該当するとしていることです。従い、このような維持費用も国外関

 連者から回収する必要があるのでしょうが、その際、相手国の課税関係、例えば

 対価性が明確でない取引は損金算入を認めない等の問題を検討する必要があり

 ます。

4.しかし、親会社の株主総会開催のための活動で、子会社に対する親会社の株

 主としての地位に基づくものは、有償性がなく国外関連取引に該当しないとして

 います。


■無形資産の使用許諾等についての独立企業間価格
1.無形資産の使用許諾等については、独立価格比準法と同等の方法又は原価基

 準法と同等の方法を適用する場合があります。この場合、無形資産と同種(原価

 基準法と同等の方法では、同種又は類似)であり、使用許諾等の時期、期間等の

 条件が国外関連取引と同様であることが要請されます。

2.しかし、無形資産の性質上、上記のような方法を適用するには困難な点が多い

 ことから、双方の関連者に重要な無形資産がある場合には残余利益分割法が、

 一方の関連者にのみ重要な無形資産がある場合には、単純な機能を有する他方

 の関連者に取引単位営業利益法を適用することが多いようです。


「お役立ち情報」メニュ−
移転価格税制とは 独立企業間価格算定のポイント
独立企業間価格算定(棚卸資産) ≫独立企業間価格算定(棚卸資産以外)
事前確認制度 ≫相互協議 ≫実務上のポイント

外国税額控除制とは みなし外国税額控除の対象
実務上のポイント

租税条約とは ≫租税条約に関する届出 ≫租税条約の改正

タックスヘイブン対策税制とは ≫タックスヘイブン税制の適用除外
実務上のポイント

非居住者の課税の概要   国際取引と消費税
クロスボ−ダ−組織再編税制  平成20年度税制改正
国際会計基準

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