租税条約上の特典制限条項とは、租税条約上の軽減税率や税金免除などの特典
を受けられる者の資格を制限しようとするものです。
本来、租税条約では相手国の居住者であれば、軽減税率などの特典を受けられる
のですが、第三国の居住者が有利な租税条約締結国に、自己の支配するペ−パ−
カンパニ−を設立するなどして、条約上の特典を受けるなどの租税回避行為を防止
するために、この特典制限条項(LOB条項)が規定されています。
それでは、特典を受けられる適格者とは何か、ということですが、日米租税条約を
例にしますと、個人、上場企業等の一定の公開会社であること等の適格者基準を満
たす場合(適格者基準)、営業、事業等の活動に能動的に従事していること(能動的
事業活動基準)といった要件を満たすか、または税務当局に条約適用の認定を受け
た場合にのみ条約を適用することができ、それ以外の場合には、条約は適用されな
いことになります。
よって、租税条約で特典条項が規定されている場合、当該特典を受けようとするに
は、日本では、「租税条約に関する届出書(税目ごとに様式が異なります)」、「特典
条項に関する付表」、「居住者証明(米国については、フォ−ム6166)」、契約に関す
る書類などを国内の支払者を通じて、原則として支払日の前日までに税務署に提
出する必要があります。
現在、特典条項に関する付表を提出する必要のある国は、アメリカ合衆国、イギ
リス、フランス、オ−ストラリアとなっています。
なお、租税条約上の特典には、源泉徴収税の軽減や免除の他にも、例えば株式
等の譲渡について、居住地国課税のため源泉地国では免税となる場合にも必要と
なりますので、ご留意下さい。
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